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学生の「逆質問」を、魅力づけと見極めの両方に活かす

ルビーイン株式会社『ウェルハンティング』編集部

学生が採用担当者に逆質問を投げかけ、担当者が誠実に答える双方向の対話のイラスト

面接や面談の終盤、「何か質問はありますか」と学生に水を向ける逆質問の時間。ここを締めくくりの儀式として流してしまうのは、もったいないことです。逆質問は、自社の魅力を学生の関心に沿って伝え直せる機会であり、同時に、その学生が何を大事にしているかを見極める手がかりでもあります。本記事では、逆質問を「魅力づけ」と「見極め」の両方に活かす受け止め方を、実務の視点で整理します。

逆質問は「締めの儀式」で終わらせない

多くの選考で、逆質問は最後に添えられます。時間も限られ、つい「特になければ大丈夫ですよ」と早めに切り上げがちです。けれど学生にとって逆質問は、用意された説明では拾いきれなかった疑問を、自分の言葉で確かめられる数少ない場です。私たちルビーインが年間5,000件を超える学生面談で接していても、逆質問の時間の使い方ひとつで、その後の対話の深まりが大きく変わると感じます。まずは「締めの儀式」という位置づけ自体を見直すところから始めたいものです。

魅力づけに活かす:問いに、自社の解像度で応える

逆質問は、学生が今いちばん知りたいことを教えてくれます。裏を返せば、その関心にこそ、自社の魅力を届ける入り口があります。「入社後の成長」を問われたら一般論ではなく実際の任され方で、「働く環境」を問われたら制度名ではなく日々の様子で応える。抽象的な言葉ではなく具体で返すほど、学生の中で働くイメージが立ち上がります。逆質問への応答は、採用担当者の訴求力を磨き、自社の魅力を言葉にする実践の場でもあります。

見極めに活かす:何を聞くかに、その学生が表れる

どんな逆質問をするかには、その学生が仕事に何を求めているかが表れます。任される範囲を尋ねる人、チームの雰囲気を気にする人、長く働ける見通しを確かめる人——問いの向きは、志向の向きとおおむね重なります。ここで大切なのは、質問の”うまさ”を評価しないことです。うまく聞けるかどうかは準備量の差であって、資質の差ではありません。見たいのは中身です。逆質問から掴んだ関心は、見極める質問をどう設計するかという選考全体の設計にもつなげられます。

「特にありません」を、拒絶と捉えない

逆質問が出てこない学生もいます。これを関心の低さと決めつけるのは早計です。緊張していたり、説明で十分に理解できて質問が浮かばなかったり、そもそも何を聞いてよいか分からなかったりと、背景はさまざまです。「では私から一つ」と、こちらから問いかけ直すと、自然と対話が戻ることもあります。逆質問の有無だけで志望度を測らない——この姿勢が、見極めの精度を上げます。

逆質問が活きる場のつくり方

逆質問を活かすには、それが出やすい空気を先につくることが欠かせません。序盤で緊張をほぐし、「気になることは何でも聞いてください」と率直に伝えておく。答えにくい問いにも、飾らず正直に応える。良い面だけを並べるより、実際のところを誠実に返すほうが、学生の信頼は深まります。逆質問は、企業と学生が対等に確かめ合う対話です。私たちルビーインも、逆求人型イベント『ウェルハンティング』の1対1の面談で、この双方向のやり取りを大切にしています。

よくある質問

Q1. 逆質問の”うまさ”は評価に入れるべきですか?
A. 聞き方の巧拙は準備量に左右されやすく、資質とは分けて考えるのが無難です。見たいのは問いの中身、つまり何に関心を向けているかです。話し方より、その向きに注目することをおすすめします。

Q2. 逆質問が出ない学生には、どう対応すればよいですか?
A. 関心が低いと決めつけず、こちらから「よく聞かれるのはこんな点です」と水を向けてみてください。緊張や理解の充足が背景のこともあります。問い直すことで、対話が戻ることは少なくありません。

Q3. 答えにくい逆質問をされたら、どうすればよいですか?
A. 取り繕うより、分かる範囲を正直に伝えるほうが信頼につながります。その場で答えられないことは、持ち帰って後日返す誠実さも一つの魅力づけになります。飾らない姿勢が、かえって安心を生みます。