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直属の上司だけじゃない——「ナナメの関係」が若手を支え伸ばす
若手が育つ職場を見ていくと、直属の上司との縦の関係だけでなく、少し上の先輩やメンターといった「ナナメの関係」が効いていることに気づきます。評価者ではない立場だからこそ、若手は本音を出せて、迷いを打ち明けられます。この斜めのつながりは、放っておいてできるものではなく、意図してつくるものです。本記事では、ナナメの関係が若手を支え伸ばす仕組みと、その築き方を実務の視点で整理します。
なぜ「ナナメの関係」が効くのか
直属の上司は、指導者であると同時に評価者です。だからこそ、若手は上司の前では弱音や迷いを見せにくくなります。ここで力を発揮するのが、評価に直接関わらない少し上の先輩やメンターです。近い目線で、少し先を歩いている存在だからこそ、若手は等身大の悩みを打ち明けられます。打ち合わせで採用担当者の話を聞くと、「上司には言えないことを先輩には相談できた」という若手の声は少なくありません。縦だけでなく斜めの支えがあることが、安心して働ける土台になります。
メンタリングがもたらす、二つの効用
ナナメの関係、とりわけメンタリングには、大きく二つの効用があります。一つは、若手が孤立せず、困りごとを早めに相談できること。小さなつまずきが積み重なって離職につながる前に、受け止める窓口ができます。もう一つは、少し先の姿を具体的にイメージできること。数年上の先輩の働き方は、遠い理想像よりずっとリアルな道しるべになります。支えられる側だけでなく、支える側の先輩にとっても、人に教える経験が自身の成長につながる点も見逃せません。
ナナメの関係の作り方1:役割を明確にする
斜めの関係は「仲良くしておいて」だけでは機能しません。有効なのは、メンターの役割を業務の指導と切り分けて明確にすることです。評価やタスク管理は上司が担い、メンターは相談相手・伴走者に徹する。この線引きがあると、若手は安心して本音を出せます。役割が曖昧なまま任せると、先輩側も何をすればよいか迷い、関係が続きません。まずは「何をする人か」を丁寧に定義することが出発点です。
ナナメの関係の作り方2:きっかけと時間を用意する
自然発生に任せると、斜めの関係は生まれる人と生まれない人に分かれてしまいます。定期的な一対一の時間を仕組みとして用意することで、誰もが支えを得られるようにします。頻度は高すぎなくてよく、短くても定期的に話せる場があることが大切です。こうした関わりは入社直後にこそ効きます。入社後の受け入れが定着を左右することを踏まえ、最初の数か月に斜めの支えを厚くする企業も少なくありません。
ナナメの関係を、採用の段階から伝える
斜めの支えがある職場は、採用の場面でも魅力になります。学生の多くは、入社後に一人で放り出されることを不安に感じています。先輩やメンターが伴走する環境を具体的に伝えると、その不安はやわらぎます。職場のつながりの厚さは、職場の人間関係が定着を大きく左右するという観点からも、入社後の安心に直結します。制度の名前ではなく、実際にどう支え合っているかを語ることが、学生の心に届きます。
よくある質問
Q1. メンターは、どんな人を選べばよいですか?
A. 完璧な人である必要はありません。数年先を歩き、若手の目線で話せる先輩が向いています。教える経験を通じて、メンター自身も成長できる点も選ぶ際の視点になります。
Q2. 直属の上司がいれば、ナナメの関係は不要では?
A. 役割が違います。上司は指導と評価を担い、メンターは評価から離れた相談相手です。評価者には言いにくい悩みを受け止める窓口があることが、若手の安心につながります。
Q3. 制度をつくっても形骸化しがちです。どうすれば?
A. 役割の明確化と、定期的に話す時間の確保が鍵です。目的が曖昧なまま任せると続きません。まずは短くても定期的に会う場を仕組みにすることをおすすめします。
まとめ
- 直属の上司との縦の関係だけでなく、少し上の先輩やメンターとの「ナナメの関係」が若手を支える
- メンタリングには、孤立を防ぐ効用と、少し先の姿を具体的に描ける効用がある
- 役割を明確にし、話す時間を仕組みとして用意することで、斜めの関係は続く
- 斜めの支えは採用の場でも魅力になり、入社後の安心を伝えられる
若手は、縦の指導だけでは育ちきりません。少し横から支えてくれる存在があってこそ、安心して力を伸ばせます。私たちルビーインも、逆求人型イベント『ウェルハンティング』で、学生一人ひとりと1対1でじっくり向き合い、入社後の関係づくりまで見据えた出会いに伴走しています。まずは自社の若手に、上司以外の相談相手がいるかを見直してみてください。斜めのつながりの余地が、きっと見えてきます。
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