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若手が仕事を「自分ごと」にする——ジョブ・クラフティング入門
「同じ仕事を任せても、面白がって取り組む若手と、こなすだけで終わる若手がいる」——打ち合わせで採用担当者からよく聞く声です。この違いは、本人の能力だけでは説明できません。近年注目されるのが、働き手が自分の側から仕事を捉え直す「ジョブ・クラフティング」という考え方です。本記事では、若手が仕事を“自分ごと”にしていく視点を、採用と育成の実務に引きつけて整理します。
なぜ同じ仕事でも、働きがいに差が出るのか?
現場では、「配属も業務内容もほぼ同じなのに、数か月で働きがいの差が開く」という声が少なくありません。指示された作業を受け身でこなす若手と、自分なりの意味を見つけて動く若手。その差は、与えられた仕事をどう捉え直しているかにあります。仕事は“与えられるもの”であると同時に、本人が“つくり変えられるもの”でもある——この視点があるかどうかが、働きがいの分かれ目になります。
ジョブ・クラフティングとは何か?
ジョブ・クラフティング(組織行動研究者のWrzesniewskiとDuttonが提唱)は、働き手が自分の仕事の範囲や意味を主体的に捉え直す営みを指します。具体的には、仕事の「作業」「人間関係」「意味づけ」という三つの側面を、自分の関心や強みに合わせて少しずつ調整していく。会社が仕事を設計し直すのではなく、働く本人が日々の仕事を自分の手で耕していく、というのがこの考え方の核心です。
若手は、どの三つを「自分ごと」にできるのか?
一つ目は「作業」。任された業務のやり方や順番に、自分なりの工夫を加える余地を見つけることです。二つ目は「人間関係」で、誰と、どう関わるかを少し能動的に変えてみること。三つ目が「意味づけ」で、目の前の仕事が誰の役に立っているかを捉え直すことです。現場でも、「同じ仕事でも意味づけが変わると働きがいが変わる」という声は多く、給与以外の“見えない報酬”に通じる話でもあります。
採用の段階で、その芽をどう見極めるか?
ジョブ・クラフティングは入社後の話に見えて、実は採用時にも兆しが表れます。過去の経験を聞くとき、与えられた役割をただ果たした話ではなく、「自分なりに工夫した」「意味を見出した」エピソードを語れる学生は、その芽を持っていることが多いものです。学生の「成長したい」の正体を掘り下げるなかでも、こうした主体性は見えてきます。
入社後、企業は何を支えられるのか?
ただし、本人任せにすればよいわけではありません。若手が仕事を捉え直す余白がなければ、ジョブ・クラフティングは起きにくくなります。任せ方に少し幅を持たせる、工夫を認めて言葉にする、その仕事の意味を共有する——こうした環境づくりが、若手の主体性を後押しします。これは効果を保証するものではありませんが、働きがいの土壌を整える一助にはなります。
よくある質問
Q1. ジョブ・クラフティングは、指示待ちの若手にも身につきますか?
A. 一律ではありませんが、小さな工夫を認める関わりを重ねると、少しずつ主体性が育つ例は少なくありません。最初から完璧を求めないことが大切です。
Q2. 採用時に、この素質をどう聞けばよいですか?
A. 「どんな工夫をしたか」「その活動に自分なりの意味を見つけたか」を具体的に尋ねると、与えられた役割をどう捉え直してきたかが見えてきます。
まとめ
- 同じ仕事でも、捉え直し方で働きがいは変わる
- ジョブ・クラフティングは「作業・人間関係・意味づけ」を自分で耕す営み
- 採用では主体性の芽を見て、入社後は捉え直す余白を用意する
仕事を“自分ごと”にできる若手は、環境が整えば自ら働きがいを見つけていきます。私たちルビーインも、逆求人型イベント『ウェルハンティング』で、学生一人ひとりが仕事に何を見出したいのかを1対1で丁寧に聞き、企業との相性を見極める場づくりに伴走しています。まずは次の面談で、過去の経験を「どう自分なりに工夫したか」から尋ねてみてください。その語り口に、仕事を耕す芽が見えてきます。
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