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若手が“伸びている”と感じるのはどんな時か——仕事の任せ方とフロー

「もっと成長したい」と話して入ってきた若手が、数か月後には手応えを失っている——そんな相談を、面談や打ち合わせで耳にすることがあります。成長意欲は、任せ方ひとつで伸びも縮みもします。鍵になるのは、仕事の難しさと本人の力量のバランスです。本記事では、心理学の「フロー理論」を補助線に、若手が“伸びている”と感じられる仕事の任せ方を、実務目線で整理します。

「成長している実感」は、どこから生まれるのか?

面談で若手の声を聞くと、成長の実感は、大きな成果よりも「少し背伸びした仕事をやり切れた瞬間」に生まれる、という傾向が見えてきます。心理学者のチクセントミハイが提唱した「フロー理論」は、人が時間を忘れて没頭する状態を、挑戦の難しさと本人のスキルが釣り合ったときに生まれると説明します。この釣り合いが崩れると、没頭も成長実感も遠のきます。若手が伸び悩むとき、多くはこのバランスが崩れています。

なぜ難しすぎる仕事は、若手を萎縮させるのか?

スキルに対して挑戦が高すぎると、人は不安に飲まれます。何から手をつければいいかわからず、失敗が続けば自信を失います。「早く一人前に」という思いから、準備の整わないうちに重い役割を渡してしまうと、成長どころか萎縮を招きかねません。背伸びは成長の糧ですが、届かない高さは重荷になります。ここは支える手を添える場面です。

なぜ易しすぎる仕事は、退屈につながるのか?

逆に、スキルに対して挑戦が低すぎると、人は退屈します。慣れた作業の繰り返しばかりでは、「自分は伸びていない」という感覚が募ります。丁寧に育てようとするあまり、いつまでも簡単な仕事にとどめてしまうと、意欲の高い若手ほど物足りなさを感じます。学生の「成長したい」の正体を掴んでおくと、どこに手応えを求めているかが見えやすくなります。

挑戦とスキルの釣り合いを、どう見極めるか?

釣り合いは、一度決めれば終わりではありません。本人のスキルが伸びれば、同じ仕事はやがて易しくなります。有効なのは、任せた後に「難しすぎないか、退屈していないか」を折に触れて確かめることです。表情や相談の頻度にも、バランスのずれは表れます。少し難しいくらいを保ち続けることが、伸び続ける感覚につながります。

没頭できる環境を、どう整えるか?

釣り合いに加えて、没頭には集中できる状況も欠かせません。目的が曖昧なまま作業だけを渡されると、力の入れどころがわからなくなります。何のための仕事か、どうなれば達成かを明確にすること。細かく口を挟みすぎず、任せた範囲は本人に委ねること。こうした環境が、入社後のオンボーディングと定着を支えます。

よくある質問

Q1. どのくらいの“難しさ”が適切ですか?
A. 「今の力より少し上」が目安です。頑張れば手が届く高さだと、達成感と成長実感の両方が得られます。届かないと感じたら難度を下げ、慣れてきたら上げる、という調整を繰り返すのが現実的です。

Q2. 本人が「簡単すぎる」と言えないときは?
A. 言葉を待つより、こちらから確かめるのが有効です。定期的に手応えを尋ねたり、次に挑戦したいことを聞いたりすると、退屈のサインを早めに掴めます。

まとめ

  • 成長実感は、挑戦とスキルが釣り合う「少し背伸び」の中で生まれる
  • 難しすぎれば萎縮し、易しすぎれば退屈する——どちらも成長を止める
  • 釣り合いは変わり続けるので、折に触れて確かめ、調整することが大切

若手が“伸びている”と感じられるかは、仕事の任せ方に大きく左右されます。私たちルビーインは、逆求人型イベント『ウェルハンティング』で、学生一人ひとりが何に手応えを感じ、どう成長したいのかを1対1でじっくり掴み、企業とのより良い出会いに伴走しています。まずは今任せている仕事の難しさを、本人の力量と照らして見直してみてください。