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「安定」か「成長」か——学生の志向性を掴み、すれ違いを防ぐ
同じ「いい会社で働きたい」という言葉でも、学生が思い描くものは一人ひとり違います。大きく分ければ、腰を据えて長く働ける「安定」を求める学生と、早く裁量を持って挑戦したい「成長」を求める学生。この志向性を取り違えると、入社後のすれ違いや早期離職につながります。本記事では、学生の志向性を早めに掴み、自社に合う学生とすれ違わないための見極め方を、実務の視点で整理します。
「安定」と「成長」は、どちらが上でもない
まず前提として、安定志向と成長志向に優劣はありません。どちらが良い・悪いではなく、どちらが自社に合うか、という相性の話です。打ち合わせで採用担当者の話を聞くと、企業側も「安定と成長のどちらで訴求するか」を意識していることがわかります。落ち着いた環境で長く働ける安心を打ち出す企業もあれば、若手のうちから挑戦できるスピード感を魅力にする企業もあります。学生の志向と、自社が提供できるものが噛み合うかどうかが、すべての起点です。
志向を取り違えると、何が起きるか
成長を求める学生に、安定を約束しても響きません。逆に、腰を据えて働きたい学生に、常に挑戦を求める環境を勧めれば、入社後に「思っていたのと違う」となります。実際、「幅広く経験したい学生でないと早期離職につながりやすい」「安定を求める人が挑戦的な環境に入ると続かない」といった声も聞かれます。志向のすれ違いは、選考のどこかではなく、たいてい入社後に表面化します。だからこそ、出会いの段階で掴んでおく必要があります。
掴み方1:「どう働いていたいか」を、具体的に聞く
志向性は、「安定と成長のどちらですか」と直接聞いても、本音は出てきません。多くの学生は、その場に合う答えを選んでしまいます。有効なのは、「5年後、どんなふうに働いていたいか」「どんな一日なら充実していると感じるか」を具体的に尋ねることです。腰を据えて専門性を深めたい人と、いろいろ任されて挑戦したい人とでは、語る言葉が自然と分かれます。
掴み方2:過去の選択から、傾向を読む
志向は、これまでの選択に表れます。一つのことを長く続けてきたのか、いろいろな経験を広げてきたのか。安定した環境を好んできたのか、変化のある環境に飛び込んできたのか。過去の行動を聞くと、言葉で語る”建前の志向”ではなく、実際の傾向が見えてきます。学生の「成長したい」の正体を解像度高く捉えることも、この見極めに役立ちます。
掴み方3:自社の環境を、正直に伝える
見極めは、企業から一方的に判断するものではありません。自社が安定寄りなのか成長寄りなのかを正直に伝え、学生自身に「合いそうか」を考えてもらうことも大切です。良い面だけを飾ると、志向のずれた学生まで惹きつけてしまい、入社後のすれ違いを招きます。正直に環境を開示することが、価値観のマッチングで入社後のミスマッチを防ぐことにつながります。
「安定と成長の両方」を求める学生への向き合い方
近年は、「安定した基盤のうえで成長したい」と、両方を求める学生も増えています。この場合は、どちらか一方に決めつけず、自社がその両立をどう提供できるかを具体的に語ることが有効です。安定と成長は必ずしも対立せず、伝え方次第で「どちらもある」と示せる企業も少なくありません。大切なのは、抽象的な言葉でなく、実際の働き方で説明することです。
よくある質問
Q1. 志向性は、選考のどの段階で掴むべきですか?
A. 早いほど有利です。最初の面談で掴めれば、その後の魅力づけを志向に合わせて調整できます。遅くなるほど、ずれたまま選考が進むリスクが高まります。
Q2. 自社が安定寄りだと、成長志向の学生は採れませんか?
A. 採れないわけではありません。安定した環境のなかにも成長の機会はあります。ただし、それを具体的に示せないと、成長志向の学生には物足りなく映ります。伝え方が鍵です。
Q3. 学生が本音を言ってくれないときは?
A. 直接の質問ではなく、過去の選択や具体的な理想像から読み取るのが有効です。行動には、言葉より正直に志向が表れます。
まとめ
- 「安定」と「成長」に優劣はなく、自社との相性の問題
- 志向を取り違えると、すれ違いは入社後に表面化する
- 「どう働いていたいか」を具体的に聞き、過去の選択から傾向を読み、自社の環境を正直に伝えることで、合う学生を見極められる
学生の「働きたい」の中身は、一人ひとり違います。その違いを早めに掴み、自社に合う学生と丁寧に出会うことが、入社後のすれ違いを防ぎます。私たちルビーインも、逆求人型イベント『ウェルハンティング』で、学生一人ひとりの志向を1対1でじっくり掴み、企業との相性を見極める場づくりに伴走しています。まずは次の面談で、「5年後どう働いていたいか」を聞いてみてください。志向の輪郭が、ぐっと見えやすくなります。
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