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面接・面談で本音を引き出す「傾聴」——聴き方と問いの立て方

ルビーイン株式会社『ウェルハンティング』編集部

採用担当者が学生の話に熱心に耳を傾ける、傾聴の面談シーンのイラスト

面接や面談をしても、学生の本音がいまひとつ見えてこない——その原因は、質問の内容よりも「聴き方」にあることが少なくありません。話を引き出すのは、うまく質問する力よりも、相手が安心して話せる「聴く力」です。本記事では、学生の本音や価値観を引き出すための傾聴の姿勢と、問いの立て方を、実務の視点で整理します。

「聴く」が甘いと、学生は本音を出さない

面接官がつい陥りがちなのが、「何を聞くか」ばかりを準備し、「どう聴くか」を後回しにすることです。しかし学生は、相手の聴く姿勢を敏感に感じ取ります。話をさえぎられたり、次の質問を考えている気配が伝わったりすれば、当たり障りのない答えに引っ込んでしまいます。逆に、しっかり受け止めてもらえると感じれば、用意してきた台本の外にある本音が出てきます。傾聴は、情報を引き出すための土台です。私たちルビーインも、逆求人型イベント『ウェルハンティング』で年間5,000件を超える学生面談に立ち会う中で、聴く姿勢ひとつで語られる中身が変わる場面を数多く見てきました。

傾聴は「黙って聞く」ことではない

傾聴を「相手が話し終えるまで黙っていること」と捉えると、うまくいきません。ただ黙っているだけでは、学生は「関心を持たれていない」と感じます。傾聴とは、相手の話に関心を寄せ、その言葉の背景にある思いまで受け止めようとする能動的な姿勢です。うなずき、表情、短い相づち——こうした反応が、「あなたの話を聴いている」というサインになります。沈黙と反応のバランスが、話しやすさを左右します。

問いは「オープン」で、具体に降ろす

本音を引き出すには、問いの立て方が鍵になります。「はい/いいえ」で終わる質問では、話は広がりません。「どう感じたか」「なぜそう考えたか」と、相手が自由に語れるオープンな問いを軸にします。そのうえで、抽象的な答えが返ってきたら、「具体的にはどんな場面でしたか」と一段掘り下げます。この掘り下げが、建前と本音の境目を越えるきっかけになります。学生の経験を深く聴く方法は、「ガクチカ」の深さを掘る聞き方も参考になります。

場の空気が、本音の量を決める

どれだけ問いを工夫しても、場が張り詰めていては本音は出ません。冒頭の数分で緊張をほぐし、「評価される場」ではなく「対話の場」だと伝わる空気をつくることが先決です。最初の入り方については、面接冒頭のアイスブレイク設計が具体的な手がかりになります。学生がリラックスして初めて、聴く技術は生きてきます。

評価しながら聴くと、本音は閉じる

面接官は、聴きながら同時に評価しなければならない立場です。ただ、評価の視線が前に出すぎると、学生はそれを察して身構えます。聴いている間は、まず理解に徹し、評価は一度脇に置く。ジャッジは後からでもできます。目の前では「わかろうとする」ことに集中したほうが、結果的に見極めに必要な材料も多く得られます。

よくある質問

Q1. 話し下手な学生からは、どう本音を引き出せばいいですか?
A. 言葉数の少なさを、意欲や本音のなさと捉えないことが大切です。焦らせず、具体的な場面を一つずつ尋ねると、少しずつ言葉が出てきます。沈黙を待つ余裕も有効です。

Q2. 傾聴を意識すると、時間が足りなくなります。
A. すべてを深く聴く必要はありません。学生の価値観が表れそうな話題を一つか二つに絞り、そこを丁寧に掘り下げる。ほかは軽く触れる、とメリハリをつけると収まります。

Q3. 傾聴と、見極めの評価は両立できますか?
A. 両立できます。聴いている間は理解に徹し、評価は後で整理する、と切り分けるのがコツです。理解が深いほど、評価の精度も上がります。