BLOG ブログ
「ガクチカ」の深さを掘る聞き方——何をしたかより、なぜ・どう向き合ったか
「学生時代に力を入れたこと」、いわゆるガクチカは、面談の定番の問いです。ただ、何をしたかを聞くだけでは、練習してきた説明を聞いて終わることも少なくありません。学生の本質は、活動の派手さではなく、なぜ取り組み、どう向き合ったかに表れます。本記事では、ガクチカの「深さ」を掘るための聞き方を、実務の視点で具体的に整理します。
「何をしたか」で止まらない
ガクチカを聞くと、多くの学生は用意してきた成果を語ります。ここで話を受け止めて終わると、活動の規模や役職だけで印象が決まってしまいます。面談の現場では、成果の説明はよどみないのに、少し掘り下げると言葉に詰まる、という場面が目立ちます。用意された説明の先に一歩踏み込むことが、その人らしさを見るための入り口になります。
「なぜ」を掘ると、価値観が見える
深さを掘る最初の鍵は、「なぜそれに取り組んだのか」です。数ある選択肢のなかで、なぜそれを選び、なぜ続けたのか。動機を丁寧に聞くと、その人が何を大切にしているかが見えてきます。誰かに言われて始めたのか、自分の関心から動いたのか。「なぜ」への答えには、活動そのものより、その人の価値観がにじみます。責める調子ではなく、素朴な関心として尋ねるのが有効です。
「どう向き合ったか」で、姿勢が見える
次の鍵は、「うまくいかないとき、どう向き合ったか」です。成果に至るまでには、たいてい壁があります。その壁をどう捉え、どう動いたのか。他人のせいにして止まったのか、自分にできることを探したのか。困難への向き合い方には、入社後に近い姿勢が表れます。うまくいった話より、つまずいた話のほうが、その人の芯が見えることは少なくありません。
具体で聞き、抽象で止めない
学生が「主体的に動きました」「チームで協力しました」と抽象的にまとめたら、そこが掘りどころです。「具体的には、どんな場面で?」「そのとき、あなたは何をした?」と、個人の行動に焦点を戻します。主語を「チーム」から「あなた」に戻すと、実際に何をした人なのかが見えてきます。こうした掘り下げは、学生の資質を見極める質問の設計とも深くつながります。
掘り下げには、時間と安心が要る
深い話は、急かされる場では出てきません。学生が身構えたまま用意した答えをなぞるだけでは、掘り下げは進みません。相手の話をさえぎらず、うなずきながら一歩ずつ尋ねる。この積み重ねが、本音を引き出します。限られた時間で深さに届くには、面談の流れ自体を設計しておくことが役立ちます。30分の面談を設計する視点は、掘り下げの時間を確保するうえでも参考になります。
よくある質問
Q1. 用意された説明の先に踏み込むには、どう聞けば良いですか?
A. 「なぜそれを選んだのか」「うまくいかないとき、どうしたのか」と、動機と向き合い方を尋ねるのが有効です。成果の説明の一歩先を、素朴に問うのがこつです。
Q2. 派手な活動をしていない学生は、評価しづらいのでは?
A. 活動の派手さは本質ではありません。地味な取り組みでも、なぜ続け、どう向き合ったかを聞けば、その人の芯は十分に見えてきます。
Q3. 抽象的な答えしか返ってこないときは?
A. 「具体的にはどんな場面か」「そのときあなたは何をしたか」と、個人の行動に焦点を戻します。主語を本人に戻すと、実際の姿が見えてきます。
まとめ
- 「何をしたか」で止めず、「なぜ」「どう向き合ったか」を掘る
- つまずいた話や動機にこそ、その人の価値観と姿勢が表れる
- 抽象的な答えは、具体と個人の行動に焦点を戻して掘り下げる
ガクチカは、掘り下げ方次第で、用意された説明にも本音にもなります。私たちルビーインも、逆求人型イベント『ウェルハンティング』で、学生一人ひとりの経験を1対1でじっくり掘り下げ、なぜ・どう向き合ったかを引き出す場づくりに伴走しています。まずは次の面談で、「なぜそれに取り組んだのか」を一歩深く聞いてみてください。用意された説明の奥にある、その人らしさが見えてきます。
-
関連記事
-
学生が見ている「社員の雰囲気」——面談・説明会の何気ない場面
「雰囲気が良かったので志望度が上がりました」——学生からこう言われて、具体的に何...
-
転勤を学生が敬遠する理由——不安の正体は「見通しが立たない」こと
「転勤ありと書いた途端に応募が減る」——採用の打ち合わせで、こうした声をよく聞き...
-
圧迫面接のつもりがなくても——学生が「圧迫」と感じる瞬間
圧迫面接をしている自覚のある企業は、いまではほとんどないはずです。それでも学生の...
-
就活生の給与の本音——聞けないまま辞退にしない、企業からの開示
学生に「給与は気にしますか」と尋ねると、多くが少し言いにくそうにしながら「気にし...
-
Z世代の就活生の特徴とは——年5,000件の面談で聞く声と、決めつけない向き合い方
「Z世代の就活生の特徴」を調べる採用担当者が本当に知りたいのは、今の学生にどう伝...
-
