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自社の魅力は、内定者が知っている——「承諾理由」を言語化する

「自社の魅力を、うまく言葉にできない」——採用担当者からよく聞く悩みです。事業内容は説明できても、「なぜうちを選んでもらえるのか」を的確に語るのは、意外と難しいものです。けれど、その答えは社内にあります。過去に入社を決めてくれた学生の”承諾理由”です。本記事では、承諾理由を集めて言語化し、次の学生への魅力づけに活かす方法を、実務の視点で整理します。

魅力は、社内より「選んだ人」が知っている

自社の魅力を考えるとき、つい経営陣や採用担当者の視点で語りがちです。しかし、本当の魅力は、外から来て「ここに決めた」と判断した学生のほうがよく見えています。打ち合わせで採用担当者の話を聞くと、承諾の決め手として挙がるのは、社風や社員の雰囲気、人の温かさ、任せてもらえる裁量、研修の手厚さ——事業のスペックそのものより、”働く実感”に関わる要素が多いものです。魅力づけの言葉は、頭で考えるより、選んでくれた人から拾うほうが的確です。

なぜ、承諾理由を言語化できていないのか

多くの企業では、承諾理由が個人の記憶のなかにとどまっています。「あの学生はたしか雰囲気が理由だった」と断片的には覚えていても、全体を集めて傾向として捉える機会は少ないものです。採用から活躍までを数字や言葉で振り返れていない、という声も聞かれます。せっかくの承諾理由が、次の採用に活かされないまま流れていってしまうのです。

言語化のステップ1:過去の承諾理由を、集める

まず取り組みたいのが、これまで入社を決めてくれた学生の承諾理由を集めることです。内定者や入社したての社員に、「なぜうちに決めたのか」を改めて聞いてみる。面談の記録が残っていれば、そこから拾い出す。一人ひとりの言葉を並べていくと、自社では当たり前すぎて気づかなかった魅力が、輪郭を持って見えてきます。

言語化のステップ2:共通点を、束ねる

集めた承諾理由を眺めると、いくつかの共通点が浮かびます。「人の良さ」「若手の裁量」「成長できる環境」——同じ趣旨の言葉が繰り返し出てくるはずです。それが、自社が実際に選ばれている理由です。バラバラの感想を、二つか三つのキーワードに束ねてみる。この作業が、ぼんやりした魅力を”伝えられる言葉”に変えます。

言語化のステップ3:接点の言葉に、落とし込む

束ねたキーワードは、そのままにせず、学生と出会う場面の言葉に落とし込みます。スカウトの一文、説明会のトーク、面談で語るエピソード——各接点で、選ばれている理由を具体的に伝える。自社の魅力を言葉にする訴求力は、こうして集めた承諾理由を土台にすると、格段に語りやすくなります。抽象的な自己PRではなく、実際に選ばれた理由だからこそ、次の学生にも響きます。

言語化のステップ4:辞退理由も、あわせて拾う

承諾理由の裏返しとして、辞退理由も貴重な情報です。「何が決め手にならなかったか」がわかれば、魅力づけの穴が見えます。承諾と辞退の両方を集めることで、「誰に、何を伝えれば選ばれるか」の解像度が上がります。これは価値観のマッチングで入社後のミスマッチを防ぐことにも直結します。

よくある質問

Q1. 承諾理由を聞くと、お世辞になりませんか?
A. 多少はあります。だからこそ、一人の言葉で判断せず、複数人の傾向として捉えることが大切です。何人にも繰り返し出てくる理由は、お世辞ではなく本当の魅力である可能性が高いです。

Q2. 承諾者が少なく、集めるほどの数がありません。
A. 数が少なくても構いません。数人でも、共通点を探る価値はあります。加えて、選考の途中で辞退した学生の理由も拾えば、材料は増えます。

Q3. 言語化した魅力は、どこで使えばいいですか?
A. スカウト、説明会、面談など、学生と出会うすべての接点で使えます。特に最初の接点で選ばれている理由を伝えると、その後の志望度の育ち方が変わります。

まとめ

  • 自社の魅力は、社内より「選んでくれた学生」がよく知っている
  • 承諾理由は個人の記憶に埋もれがちで、集めて言語化されていないことが多い
  • 過去の承諾理由を集め、共通点を束ね、接点の言葉に落とし込み、辞退理由もあわせて拾うと、魅力づけの言葉が磨かれる

自社の魅力を一から考える必要はありません。すでに「ここに決めた」と言ってくれた人が、答えを持っています。その言葉を集めて束ねるだけで、次の学生に伝える言葉は見違えるほど具体的になります。私たちルビーインも、逆求人型イベント『ウェルハンティング』で、学生が何に惹かれて企業を選ぶのかを一緒に振り返り、魅力づけの言葉づくりに伴走しています。まずは、直近で入社を決めてくれた一人に、「なぜうちだったのか」を聞くところから始めてみてください。