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辞めない採用——入社後の定着まで見据える
採用の成果は、「何人採ったか」ではなく、「採った人が、辞めずに活躍したか」で決まります。どれだけ多く内定を出しても、早期に離職してしまえば、採用にかけた労力は水の泡です。打ち合わせで採用担当者と話していると、「数より、長く働いてくれる人がほしい」という声が、年々増えているのを感じます。本記事では、入社後の定着まで見据えた”辞めない採用”の考え方を、幸せに働くという視点から整理します。
「数より、長く働いてくれる人を」
「採用目標を、数より質にシフトしたい」「長く在籍して、意欲高く働いてくれる学生がほしい」——こうした声は、今や珍しくありません。かつてのように”とにかく頭数を揃える”のではなく、”辞めずに活躍してくれる人”を採りたい。この発想の転換の背景には、早期離職の痛みがあります。せっかく採用し育てた人が辞めてしまうと、採用も育成もやり直しになるからです。実際、「入った学生が辞めないし、中途よりも成果が出ている」と、新卒の定着に手応えを語る企業もあります。
早期離職は、なぜ起きるのか
早期離職の多くは、能力の問題ではなく、”合わなかった”ことから生まれます。「幅広く経験したい学生でないと、早期離職につながりやすい」「雰囲気が良いという理由だけで入ると、ついていけずに辞めてしまう」——価値観や働き方のイメージが、入社前と入社後でずれていたときに、離職は起こります。入社前に描いていた姿と実際の社風が合わず、ギャップを感じて辞めてしまうケースもあり、離職はスペックの高さだけでは防げません。つまり、辞めない採用は、”ミスマッチをなくす採用”でもあります。
設計1:採用の段階で、価値観をマッチさせる
辞めない採用の土台は、入り口での価値観のマッチングです。スキルや経歴だけでなく、”この会社の価値観に合うか”を見極める。価値観のマッチングでミスマッチを防ぐことは、そのまま定着につながります。合う人を採ることが、辞めない採用の、最も確かな最初の一歩です。
設計2:入社後の「リアル」を、正直に見せる
定着を高めるには、採用時に良い面ばかりを見せないことが大切です。仕事の大変さ、向き・不向き、入社後にどんな苦労がありそうか——正直に伝えることで、学生は現実的な期待を持って入社できます。「入社後のミスマッチがないように、どんな苦労をしそうかをちゃんと伝える」企業ほど、入社後のギャップが小さくなります。大変なことまで率直に共有する姿勢は、入社前からの信頼にもつながります。
設計3:「入社後のイメージ」を、事前に持たせる
入社後の姿が具体的に描けている学生ほど、定着しやすくなります。若手社員と話す場をつくる、働く現場を見せる、入社後の成長イメージを共有する——こうした取り組みで、「ここで働く自分」を想像してもらう。実際、入社一〜二年目の社員と交流する場を多く設けて、入社後のイメージを持たせている企業もあります。入社前にイメージができていれば、入社後の”こんなはずじゃなかった”を減らせます。
設計4:「辞めない実績」を、魅力として語る
定着率の高さそのものが、強い訴求になります。「早期離職がほとんどない」「長く働いている社員が多い」——こうした実績は、安心して長く働きたい学生にとって、大きな魅力です。「承諾後の辞退や早期離職がほとんどない」ことを、そのまま安心材料として伝えている企業もあります。幸せに働ける環境を求める学生は、こうした”続けられる会社”に惹かれます。定着は、守りの指標ではなく、攻めの魅力になります。
設計5:数より「質」に、こだわる
最後は、採用の”数”だけを追わないことです。「定着率にこだわるために、採用数だけでなく、採用する学生の質にフォーカスする」——そう舵を切る企業が増えています。合う人を丁寧に見極めて採るほうが、結果的に定着し、活躍する人材につながります。急がば回れ——それが、辞めない採用の要諦です。
よくある質問
Q1. 定着は入社後の話で、採用でできることは少ないのでは?
A. そんなことはありません。早期離職の多くは、採用時のミスマッチや期待値のずれから生まれます。価値観を合わせ、リアルを正直に伝えるだけで、入社後の定着は大きく変わります。
Q2. 良いことも大変なことも伝えると、辞退が増えませんか?
A. 一時的に辞退が増えても、それは”合わない人”が離れているだけです。合わない人が入社後に辞めるより、選考段階でお互い納得するほうが、双方にとって幸せです。
Q3. 定着率の高さは、どうアピールすればよいですか?
A. 数字だけでなく、”なぜ長く働けるのか”を具体的に語ることです。働きやすさ、成長環境、人間関係——続けられる理由を等身大で伝えれば、安心を求める学生に強く響きます。
まとめ
- 採用の成果は「採った数」ではなく「辞めずに活躍した数」。定着まで見据えると、採用の質が変わる
- 早期離職の多くは、能力やスペックではなく、価値観や入社後イメージのミスマッチから生まれる
- 価値観を合わせ、リアルを正直に見せ、入社後イメージを持たせ、定着を魅力として語り、数より質にこだわる——これが辞めない採用
辞めない採用とは、学生と企業が、長く幸せに働ける関係を最初から築く採用です。内定の数を追うより、その先の”活躍と定着”を見据えたとき、採用のかたちは変わります。私たちルビーインも、逆求人型イベント『ウェルハンティング』で、学生と企業が価値観で深くつながり、長く続く関係の入り口をつくる場づくりに伴走しています。まずは「うちで長く活躍している人は、なぜ辞めないのか」を、言葉にしてみてください。その理由こそが、次に採るべき人を照らし、辞めない採用の羅針盤になります。
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